適切なIoT SIMカードを見つける

これは常に最初の質問の一つです。具体的には、アメリカ、ヨーロッパ、中国、日本などでIoTカバレッジをサポートしていますか？ほとんどのIoTプロジェクトは1つの国だけではなく、複数の国で展開されます。そして、IoTにおける適切なグローバルカバレッジを選ぶことは、過小評価されるべきではありません。

信頼性のあるカバレッジは、スケーラビリティと市場展開において重要です。

IoTは至る所に存在しています。接続されたセンサーは、オフィスビル、店舗、地下、橋の下、木々、地下室、道路、信号機など、あなたのコミュニティ全体に広がっています。ほとんどの国において、多くのIoTソリューションに対して複数の地元のオペレーターを利用できるようにするべきです。 IoT製品マネージャーとして、オペレーターAがカバー範囲外の場合でも、オペレーターBでセンサーやデバイスを常に接続できるようにしたいはずです。

IoTセンサーからクラウドまたはデータセンターにデータを送信するには、どの技術と無線規格を使用するかを詳しく調べる必要があります。1か月あたり最大1ギガバイトの大容量データパッケージを送信したい場合は、4Gや5Gなどの高スループットを持つラジオベアラを使用することが望ましいでしょう。

しかし、IoTプロジェクトの75%は低データソリューションに分類されます。低および中データソリューションでは、1か月あたり数メガバイト、または数キロバイトを送信することが一般的です。これらの用途には、IoT SIMカードはNB-IoTまたはLTE-Mをサポートするべきであるが、2Gや3Gも使用することができます。

どれだけのデータ量があなたのIoTソリューションに必要かを知ることは常に簡単ではありません。多くのオペレーターやプロバイダーが月額データプランを提供しているため、事前に月間の平均データ消費量を見積もる必要があります。平均的には、70％以上のIoTアプリケーションが月に4〜5メガバイトのデータを使用していると私たちは見ています。

しかし、IoTの使用事例は月ごとに必ずしも同じではありませんし、予期せぬアップデートによってデータ使用量が予想外のピークに達することがよくあります。月間のデータプランの制限を超えると、1メガバイトごとに超過料金が発生するのが一般的です。データ消費量をより正確に予測できれば、接続の総所有コスト（TCO）をより絞り込むことができます。

また、データ消費量が少ないほど、接続のIT管理およびプラットフォームのメンテナンスにかかるコストが高くなることを忘れないでください。

接続性によって、ハードウェアとソフトウェアの世界がつながります。センサー、ゲートウェイ、モジュール、チップからクラウドへのデータを流すためには、まずハードウェアの互換性を確認することが不可欠です。IoT SIMカードは、モデムまたはIoTモジュールに密接に関連しています。モデムやIoTモジュールのネットワークとの互換性は、各国のオペレータによって異なります。

アメリカでは、オペレータは認定されたハードウェアのみを自分達のネットワーク上で使用することを許可していますが、ほとんどのヨーロッパのオペレータはそんなに厳しい方針をとっていません。一般的に、ネットワークオペレータは互換性のあるモデムやIoTモジュールのリストを提供しているため、ハードウェアがネットワーク上で動作することを確認してください。

長期間にわたるIoTアプリケーションの運用には、デバイスの寿命を持続させる技術や、継続的なサービス品質を確保できるように信頼があり支援的なパートナを選ぶべきです。IoT SIMカードに関しては、すぐに変更される必要がない技術とサービスプロバイダーを選ぶべきです。

たとえば、LoRa、SigFox、NB-IoT、またはLTE-の選択に関しては、技術的な要件だけではなく、プロバイダーがどれぐらいの期間それらを提供するのかも重要です。

IoTの領域が拡大し、市場は変化していますが、コスト効率、柔軟性、グローバル展開、持続可能性が依然として必要です。eUICC対応カードに保存されたプロファイルを交換し、オペレーターを切り替えることができることは、IoTプロジェクトのオーナーにとって基本的な権利となるはずです。この切り替え機能により、物理的な立ち合いやカードの交換の必要性がなくなり、物流、プラスチックSIM、サービスにも良い影響を与えます。

ほとんどのIoT SIMカードは、無線規格の自動切り替えが可能です。マルチモード機能により、データ送信に最適なベアラを使用できることが保証されます。

また、IoT SIMカードの耐久性を確認して、ユースケースに合うかどうかを調べる必要があります。50％以上のIoTアプリケーションは、頑丈で耐熱性があり、長期間のサービスを保証する典型的な産業用IoT SIMカードを使用しています。センサーやデバイスが極端な環境条件にさらされることが分かっている場合、産業用SIMカードが最適な選択肢になるかもしれません。